公道に踏み入れる。<仮免から卒検まで>

3回目の仮免検定の日。

もうここまで来たら、怖いものはなかった。


この日は、最近子供が生まれて車が必要になったという若いお母さんといっしょ。


終わってみたら、なんてことなかった。どうして2回も受からなかったのか不思議なくらいだった。

もう、すべては査察のせいだ!!

いつもなら、確信犯的に人のせいにしてテヘペロってところだが、今回ばかりは本当にだ!!

おかげで、時間も費用もロスした。大損害だ!!


実技が受かると学科試験も受けるのだが、そんなもん余裕で受かる。だって、3回も勉強してるからねっ、ふんっっっ。


というわけで、その後は路上に出て、交通量の多い国道を時速60キロで走ったり、夜間走行やったり、シミュレーターで高速道路を走ったりなどがあり、シミュレーターでは4回くらい死んだものの、路上の教習は教習所内コースよりは比較的スムーズに進んでいった。


仮免検定が近づいた時には、夫のM夫くんが自宅の駐車場などでマンツーマンレッスンをしてくれていた。M夫くんが「左折して」などの指示を出し、ウインカーのタイミングや3点確認の動作、ハンドル操作のシミュレーション、ラインと車の位置関係やその時の周りの見え方などなどを体にしみ込ませた。


卒業検定に向けては、3つある路上の教習コースをM夫くんが運転してくれて、助手席に乗った私がスマホで風景を撮影して、動画でいつでもイメージトレーニングできるようにと協力してくれた。曲がるところの目印になる建物との距離感やウインカーを出すタイミングなどを映像で記憶に焼き付けて、とにかく「慣れる」ようにした。


そのおかげもあって、路上では、多少は延長がついたような気もするが、そんなにダメダメ感を感じることもなく卒検にこぎ着けた。


卒検はクリスマスの日だった。

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