名刺代わりのりぼんのマンガ5選。

 少し前にカクヨム内で、お気に入りのマンガを10冊紹介する企画が流行りました。

 自分も何か紹介しようと思ったのですが、時間が取れずにすっかりブームに乗り遅れてしまいました。


 ですが何とか時間を作ることができたので、遅ればせながら紹介します。

 りぼんのマンガ5選です!


 ……最初に10選と言っておきながら、何故5選なのか。どうしてりぼん限定なのかと、首をかしげた人も多いでしょう。


 5選にした理由は、10作も紹介文を書く時間が無いから。りぼん限定にしたのは、好きなマンガが多すぎて雑誌を絞らないとキリがないからです!

 自分は小説よりマンガの方をたくさん読んでいますから、とにかくお気に入りの作品が多いのですよ。


 最初は一番のお気に入り雑誌、LaLaから選出しようかとも思ったのですが、LaLaだと5つじゃ収まらない気がしたので、りぼんから選ぶことにしました。


 あとこの『影響を受けた作品たち』で既に紹介している作品は、今回は除外しています。

 それと同じ作者の作品は一作までという縛りも設けました。これだけ制限をかけてようやく、5つに絞れたわけです。

 本当は紹介したかったのに、泣く泣く省いた作品も数多くありましたけど。


 と言うわけで前置きが長くなりましたけど、これより始めます。

 りぼんのマンガ5選です!





 大詩りえ先生『猫田のことが気になって仕方ない。』


 主人公は小学6年生の女の子。周未希子ことみっきー。

 昔から転校を繰り返して来たため人と深く付き合おうとせずに、無理して友達を作ろうともしない。冷めた感じの女の子です。


 新しく転校した小学校の皆とも、どうせ短い付き合い。特別誰かと仲良くなることも無く過ごすのだと思っていたのですが……。

 そんなみっきーが気になって仕方なくなる男の子が、クラスにはいたのです。


 彼の名は猫田。別に猫田が、格好良いイケメンだから気になるのではありません。実は猫田は、デフォルメされた猫の着ぐるみをかぶったような顔をしていたのです!

 普通に考えたら、そんな人間いるわけありません。しかしいくら見ても、猫の顔をしている猫田。しかもどうやら、クラスの皆には猫田が普通の人間に見えているようで。

 どうして自分にだけ、猫顔に見えるのか。気になるその答えを探すため、みっきーは猫田に、そしてクラスの皆と関わっていくことになります。


 このお話の推しポイントは二つあり、一つは猫田が格好良いこと。

 顔はデフォルメされた猫なのですが、言動がとにかく格好良いのです。最初は猫顔が気になって近づいたみっきーも、徐々に猫田と仲良くなり、やがては友達になります。


 そしてもう一つのポイントは、みっきーの成長。

 最初は他人に興味がなかった彼女ですが、猫田やクラスの皆と関わっていくうちに、だんだんと変化していって。終盤の友達のことを大事に思う姿には、涙を誘われました。

 まるで我が子の成長を見守る親のような気持ちで読んでいましたよ。






 香純裕子先生『古屋先生は杏ちゃんのモノ』


 16歳の女の子、宇佐美杏は、ある日バイトするカフェで彼女にプロポーズする男性を見かけます。

 しかしそのプロポーズは大失敗。男性は涙を流しながらカフェを後にし、情けない姿を周囲に晒すはめに。

 これだけだったらバイト中に起きた珍事で終わるのですが。なんとそのフラレ男が、杏ちゃんの担任として学校に赴任してきたのです。


 フラレ男改め古屋先生の大失敗に終わったプロポーズを見ているだけに、なんかもう色々な思いが溢れてくる杏ちゃん。

 だけど古屋先生と話しているうちに、先生の中にある優しさを知り、気がつけば好きになっていたのでした。


 先生と生徒の恋愛ものと言うと、歳上の包容力とか大人な魅力によるドキドキをイメージしますけど、本作では最初に先生の情けない姿を見ているだけにあまりそういう展開にはなりません。

 その代わり、教師と生徒の立場なんて知ったこっちゃないとグイグイ攻める杏ちゃんと、それに翻弄される古屋の関係がコメディタッチで描かれていて、笑えるシーンがいくつもありました。

 それでいてキュンキュンするポイントはしっかり押さえられている、ハイクオリティなラブコメです。


 そして自分がこの作品で一番のお気に入りキャラは、実は古屋先生でも杏ちゃんでもなく、杏ちゃんの同級生の君嶋くんという男の子だったりします。

 この君嶋くん、恋愛をお遊びと考える奴で、最初は好きじゃなかったのですよ。

 しかしだんだんと杏ちゃんのことが好きになっていって。でも杏ちゃんは古屋先生のことが好きだから思い通りにはいかないという、いわゆる当て馬キャラなのですが、例え叶わぬ恋と分かっていても杏ちゃんのことを想う姿にキュンキュンさせられました。

 最初は冷たい印象があったのに、もうギャップが凄すぎる。君嶋くんの格好よさはずるいです!


 あとこれはコミック最終巻のネタバレになるのですが。

 大人になって海外で働いている君嶋くんが日本に帰る際、お土産を買っていこうとする姿が、なんだか親戚のおじさんみたいで凄く気に入っています(≧∇≦)






 いしかわえみ先生『絶叫学級』


 恋愛ものを二つ紹介してきましたけど、次に紹介するのはホラー漫画です。

 このお話は毎回違った人達が怖い体験をするという、たまに例外もありますが基本的に一話完結のオムニバス作品で、どこから読んでも話が理解できるので読みやすいです。


 血が飛び散る等の残酷描写は控え目なのですが、怖いポイントはしっかり押さえられていて、だんだんと迫り来る恐怖や、日常が崩れていく様が描かれています。


 あと個人的に好きなのは、このお話のマスコットキャラとも言える、黄泉ちゃんという女の子。

 彼女はいつも話の冒頭で出てきて、「皆さんはこんな話をご存じでしょうか?」といった感じで怖い話を紹介してくれるのです。

 見た目は可愛い女の子で、夏になると水着を着たり、10月になるとハロウィンのコスプレをしたりする、コミカルな所もあるナビゲーターさんなのですが。どこか不気味な雰囲気が拭えないのですよね。


 こんな風にシリーズを象徴するキャラがいるのも、作品人気の秘密なのかもしれません。


 そして一話という限られたページの中で物語を完結させなければならないので、話のテンポがよく、起承転結がしっかりしているので、話を作る上で勉強になります。

 実際に自分が連載短編ホラー、『ハライヤ!』を書いた時は、この『絶叫学級』を読んで参考にしました。


 それにしても。

 この『絶叫学級』は、20巻あります。続編であり、同じく一話完結のオムニバス作品の『絶叫学級 転生』という作品もあるのですが、こちらは現在15巻まで出ています。

 どうしてこんなに多種多様な怖い話が作れるのですか!?


 ホラーが好きな方には、是非おすすめの作品です。



 さて。次に紹介するのは……って、気がつけばもう2700文字も書いてる!

 長くなったので、今回はここまで。続きは後日書くことにします。

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