2023/09/15 2:08/鷦鷯飛蝗

禁じられた希望を侵して

聖性と邪心を具え

求めながら拒絶してくる

膜に触れた

届け先のない言葉でも

捺し宛てれば

スゥ、と入る筋


ひらけた車道の奥には

歯軋りした狗の横顔が

煮崩れたまま


交差した四諦は二度とやっかみを吐かない

嬰れた分だけゆっくりへこみ

微熱と豊かさを張り孵す


遠巻きに色を載せて

嗅ぎ回っていた鉤虫の波は錆びた


杼を預けてある

躱したままの陽射しに

いつか編み直す指のために

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