2020/05/07 23:20/鷦鷯飛蝗

幾人いくたりの私を抱えて

幾度 きざはしを往復してくれたのか

なんとなくわかる、夢のような記憶

覗けない奥底にこびりついた

仄暗い想い

揃わない切れ端が擦った空

ただのでっぱりを捕まえて足場と呼び做す

そういう無茶をして

あの山を登ってくれたたのだと

確かにどこかで覚えている

覚えているだけ、何も返せはしない

均衡が理由で繰り返さないのなら

不均衡を理由に手をくだすのか?

目的は達成されていない

その目的を守るために流された血も贖われてはいない

幼さそのものを言い訳として

切り伏せないように

削れる側から器の縁を増せ

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