2020/04/22 20:35/鷦鷯飛蝗

架線の両側、短線を開かせて

綴られていく、粗く太い痺れ

破裂した葡萄の

果肉は斑に

僻みを残して蕩けたうろの色

飛び散るわけじゃない、バラバラになれやしいない

不格好な穴をこさえて

当たり前の支えも失って

丸まっていく、へたれていく

いつかはだを突き破った脊椎は角と成って

眠りを妨げる、世界をわからせる

抜けていくようなふり、境界を越える前に霧散する華宵

潰れないで、眠りは夜の占有物ではないのだから

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