2020/04/18 0:30/鷦鷯飛蝗

腐敗など縁遠く

踵から外側へ向かって

遡上して行くような

体が消えても死人になれない

証拠を見せろと獄卒は云う

死ぬというからには魂が

化学反応と電流が失せて

機能停止したポンコツが遺る

非破壊検査で矯めつ眇めつ

それがあいつの仕事らしい

毛むくじゃらの実を食んで

奥歯の隙間を気にしてたりする

そういう諦観を河原の石に積む

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る