2020/02/06 20:35/鷦鷯飛蝗

雲海が下草を舐める高原の峰

黒山羊は独り身

カグツチの偉業を眼下に嘶く

舞踏は覆礫と肢納の象徴

暗く影だけが奔って

虐げられたシロツメクサから流れ出す彩度は

その身にも、大地にも、二度と還らない

夜露が煌めくのは

営みがざわめくから

用途の数だけ

色が祈りを放つ

滲み蔓延った星達を見下ろして

短剣は喉よりも上

貴女を儚む瞳

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