2019/12/22 23:32/鷦鷯飛蝗
暮れる前から沈み切った陽を
撫でる前から黒ずんだ腕を
枯れる前から節くれ立った夢を
齧る前から溶け去った歌を
失くした
軋む背骨を引っ掻いた爪に
こびり付いた鱗粉を嗤えない
惨めな宇宙に漕ぎ出た機械よ
厭いて、咲いて、願う、痛いよ
届く、
重ねて透かした綻びの樹の上に
立つよ、今も、踏みしめないで
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