芽繰（めく）る梅紅（めく）涕（なみだ）の壊神撃（かいしんげき）

憑（よ）っ轢（ぴ）て饗寡（あえか）な後喪禽（あともどり）

傘寝（かさね）て錐斬（きりき）り稚駒居（ややこまい）

咲く花の在処すら荒れ野枯れ

颯（そう）とも綴（てつ）とも無き名亡き

唱うる望み焦げないと

恢芥（かいかい）死期にも魔に逢わず

涼夜、虫も鳴く、窓枠の誓い

麕詛（のろのろ）とでも蠧減（とべ）るならば説駕（かねが）ね拓く

惑（湧く）異澄（いず）みも欠いて

留虚（どこ）で孤の凝（こ）を濯げとや

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