2019/11/24 23:26/鷦鷯飛蝗

記したおもかげは滲む程に深く

繰らせた際鳴きは歪む程苦い

行きずりの泪でも垂れる程には鈴生り

浮かばれぬ瀬こそあれ痛みにも傀儡かいらい


濡らせども揺れる下地

薄まらない夜を磨いて

研磨剤の輝き、星を包み隠す

洩れる露光の水面みなもを潰せば

はみ出した怒りが匂いを見下ろす


掛け違えのない手順を選びながら

摘み取った指先は煮汁に汚れている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る