2019/11/20 22:09/鷦鷯飛蝗

同時多発の実態は接続と持続

引き摺り続ける夢と破却の虚子うつしご

抱きとれなかった空雫からだ

そこにあるはずだなんていつ思い出す

濡れた目の下を

押し上げるのは猫の頬擦り

それも夢だって言われて

何を信じればいい?


見開いた瞼の下の

肉じみたガラス玉が映す天井は白く汚れて

聞きなれない下位の寝言が

冷蔵庫から焦げて漏れ出す

逃げ足りない日々に

匂いを供えたから

手打ちにしてくれだなんて都合よく


挿げられない首を

なんとか両の手で固定して

ガタつかないように

口を噤んで坂を登るだけ

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