2019/10/11 20:58/鷦鷯飛蝗
黒曜石の空を
敲いてみたけど無駄だった
蒸れた夜に狂う
重苦しい愛の渦がじきに来る
やがて届くその渦が
撒き散らすだろう涙を想う
重ねて過ぎゆかない想いを囲う
嵐の前の静けさと
求愛に耽る虫の泪を解く
木漏れる街灯が
白犬の残響を放って遥けく
ろうそくに照らされる玻璃の城
点々と足許をなぞる淡い
誘う切なさと墓前の悔恨に細る
生気のないこの躯だから宿る
清貧に保つとも
黒々と
青々と四肢を巻く翳
うなじの奥まで突き刺す頃には
血の節々と胤を繋ぐ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます