2019/09/30 21:41/鷦鷯飛蝗

引き剥がされた遺骸の生暖かさにどもる

漏れた言葉は規定信号の乱雑ランダムな組み合わせ

歯茎にへばりついて、口蓋、舌の根、乾ききらぬ内に二発目

何のことはなくへし折れた心根

逝き先がわからないから避けない泥濘ぬかるみ

積み重ねた虚無にアネモネ

刺してあっただけの造花だ

枯れもせずに汚れていく

ほらまた踏み抜いた

あらゆる側溝の蓋は蕩けて歪む

月も一緒に解けて浮かぶ

蟠るから焦がして掴む

泥塗れの、ほら、さっきの、アネモネ、透かしてみなよ、捩れた天気が

もげて終わるよ

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