面影を捜すのはひとりでいるのが頼りないから

ねえ、寄る辺ないのが条件に

生きていられるのに怖がりだ

独りなら恐れるものはないね

ひとりと独りは違うものだから

怖がりなまま、置き去りのまま

駅前の駐輪場、点かない蛍光灯の陰に巣食った蜘蛛の巣を避ける

漆塗りの秋の繭を

火にくべるなら戸の馬酔木

浮き足立つ色、切り落とされた贄

驕らない日々の苗を

枯らすならばその無念をほどけよ

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