2019/09/14 23:30/鷦鷯飛蝗

夕陽に黄ばんでいく

壁紙を剥がす

爪を剥がす

現れた木目に書き遺す血の

朱すら黄色く悶えて潜る

遠く旅して体も透けた

今ここにある心も溶ける

居るはずのない場所に至って

実感も全部どこか消えたのなら

身を抉っても詮のないこと

血を記しても意味のないこと

その指先は生きるために塗れ

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