2019/09/08 22:11/鷦鷯飛蝗

方形の怒りに触れてさんざめく

芋虫みたいな枯れ枝じゃ

届かない柔肌の苦味に怯えてうずくまり

震えていた日の命乞いを思う

後ろ向きに生えた棘の

やりきれなさを誰にも突き刺すまいと滲んだ夜の

伸びやかな軋みを舐める

滑り落ちる涙の陽炎かぎろいを穿つ

ひしゃげた大地で草を灼く君の

浮かれた香りが砂埃に喰われて

引き結んだ唇も罅割れてる

奥から膨らみ出る血が

反射する白の中には俺がいる

貫かれた凍みがいる

削れ去るまで掻き撫でてくれ

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