2019/08/30 20:53/鷦鷯飛蝗

星を蹴った

遠のく背に

逸れて滑った

薄氷の澱

頭を打った、ふかふかの雪

の中に、君の頭蓋

どうやって歩いてるの、

背広の上には

そこだけ空が乗っていて

ビルを透かして

輪郭だけ残ってる

河の流れも聞こえない

夕暮れの端が

灰色の凪が

きみのかたちに区切れていたんだ

それだけでもうよかった

君の頭蓋を拾う気も失くした

このまま積もって、わからなくなれ、わからなくなれ

凍り付いて、砕けて、しまえ

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