2019/08/25 21:38/鷦鷯飛蝗

光らない星が確かにそこにある夜空

浪のない潮が確かにそこにある夕凪

受け付けなかった僕を許して、受け容れてくれる泉を探して

砂のない砂漠を彷徨っていた

誰だってまだわからない

街灯のない暗さなんて忘れちまった

全部照らされてて

何も見えない

夜道を往くんだ

あてどないままに


揺らがなかった夜明け

救われた空

もう一度見せてくれ

白けてきた空に衝撃はもう無くて

ずっと動かしていた脚はもう枯れ果てていた

膝が笑って涙が湧いて

当たり前みたいな太陽が両目を刺した


優しい人に許して貰えばいいんじゃない

何に怯えてるんだろう

人の居る場所は俺の居る場所じゃない

俺はなるほど確かに人だけど

特別なんて思うつもりはない

ただそこに居たくないだけだ


夜毎金になる何かが逃げて

日頃糧になる何かが逃げる

全部自分でこぼしているだけ

全部自分でこぼしているだけ

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