2019/08/09 12:38/鷦鷯飛蝗

生か《異化》されていく自分

据わりの悪い思いに

禊要らずのきざはし

届かない意味からなら

応えを抜いても許される

この体をはしる悪寒も

戦慄も痺れも掻痒も

総て君が逃げたもの


それらを引き受けることで

生か《異化》されている自分

解体された自我は

拡散されたアイデンティティに載り

滑るように・放射状に

僕の際を浚って

押し広げては伸びやかに分け千切り

域を棄てる

無限の確保で固有を棄てる

なにもかももつからなにものももたないそれは

その都度所有しないあれこれを引っ張ってきては括り付ける

密だった個は疎らになって

まだらとして

小分けに巣喰う


その連絡が腑分けであり

いつもこの道を夜明けと唱う

欺瞞を纏う

きざはしを砕く

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