2012年10月1日ー2013年3月30日 朝ドラ「純と愛」 或る意味でのニュータイプ
2012年当時、何気なしに追っかけ再生で見ていた朝ドラ「純と愛」がそれとなく深かったのですよ。
脚本は遊川和彦の大御所。主人公は純(夏菜)と愛(風間俊介)のフレッシュコンビ。舞台は大阪での純のホテルマン時代から始まり、故郷の宮古島へと紡がれて行きます。
この頃の朝ドラは、まだ役者としてブレイクしていなくても、脚本の面白さで乗り切るという朝ドラ伝統を色濃く継いでいました。
何故にニュータイプネタで朝ドラ「純と愛」なのかというと、実は愛君は人の心を見える超能力者、いやどちらかと言うとニュータイプな繊細な感性の持ち主なのですよ。
まあ、都度都度の事件でそのニュータイプを発揮しては皆に感謝…される訳もなくただ疎まれます。そりゃそうです実際にいたら薄気味悪いでしょうの描写が克明すぎて、見ていて疲れました。
朝ドラで超能力関係扱うとしたら、筒井康隆「家族八景」の世界観でしょうが、採用されたのは何をやっても裏目に出てはシニカル過ぎるニュータイプ的世界。
まあ結果としては平均視聴率は17.1%でも朝ドラの黒歴史的評価で、視聴者の評判も大人層と青年層で離反した様です。大人層は本当救い様が無く暗いが大方、青年層はそれが真実でも受け入れざる得ない評価。ここをこじつけてしまうと、ニュータイプをいざドラマ化したらこれで、どうしてもテレビガンダムとほぼほぼの感想ではないかですね。
ご覧になった方はそう言えばでしょうし、見ていない方は見てみようかにもなりましょうけど、おすすめしません、メッセージ性はあるけどどうあっても救われないのですよ。
愛君の能力は何れ脳腫瘍に成り行く過程で得たギフトでも有り、外科手術をするも完全に取りきれず、最終回では昏睡のまま終ります。
一般の方と違うだけで、ここまで荒波に揉ませる必要があったかと言うと、無いですよね。ニュータイプ=悲惨な人生は、朝ドラで扱うテーマでは無いと思います。
ニュータイプの理念、それが理想でも、もっと相互理解のある世界なら、多くの番組が派生していた筈なのにと思います。
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