その四、三日月見れば(大伴家持)

振りさけて三日月見れば一目見し人の眉引き思ほゆるかも


     三日月が空にかかってあの人の綺麗なまゆのかたちを思う



人も無き国もあらぬか吾妹子わぎもこたずさひ行きてたぐひてをらむ


   誰もいない国はないかな 恋人と一緒に行って寄り添っていたい


春のそのくれないにほふ桃の花したでる道に出で立つ乙女


     春の園 薄紅匂う桃の花 その木の下に立っている君



百年に老い舌出でてよよむとも我はいとはじ恋は増すとも


   百歳になったあなたも可愛いと思うよ 嫌いになるわけがない

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