第385話:現地調査
来た道を戻り、扉が閉まり見た目は山となった始祖竜の
リョータは早速、開拓する場所を調査する為、山を見渡した。
(うーん…弱い魔物の獣道は反対側にあるっぽいな。となれば、こちら側の山を削って道を作る方向で考えるか)
木々を見ながら「ここは伐採して支障はないか?」と言う鑑定を掛けて行き、伐採すべき木には自分の魔法を使って「バツ」を入れていく。
結構な量になりそうではあるが、何かしらに木を有効活用しようと決め、次々と「バツ」が打たれていく(勿論、1人が通れるくらいの幅でだ)。
「結構な勾配があるなぁ…」
傾斜角度など自分の感覚では、何度と言うのは判らない。
とは言え、登山した事が無いリョータからしてみれば「大人な足なら登れなくもないな」と思える傾斜なのだ。
山を登り始めて1時間たらず…にも関わらず中腹へと差し掛かろうとしているのに気づいた。
「あれ?見た目は富士山っぽかったのに、
実際の高さは槍ヶ岳級?!」
実際に登ってないし、正確な標高すら知らないのだが、名前を憶えてる山を思い浮かべ、阿蘇は低かったような…とか月山はどうだっけ?な感じて消去法を用いてみて、5個くらいの候補から「槍ヶ岳」が出て来ただけなのだ。
高さを追求しに来た訳では無い、車の走行実験をする場所を確定させる為に登っているのだ。
気を取り直して昇りますか。
* * * *
昇り始めて3時間ほどで山頂らしき場所へ到達した(らしい)。
多くの木々に囲まれてはいるが、走行実験するのに適した広さがありそうではあった。
あまり自然を壊したくないんだが…これは壊さざるを得なさそうだ。
もう一度、山神様へ目通って平地を作らなくては実験が出来そうにない…と正直に伝えた方がいいな。
勝手に平地を作り出し木々を多く伐採して天罰が下るとは思わないが、それでも礼儀を重んじて平地を作らなければ実験が出来ない旨を伝えなければと考え、上空から開拓すべき広さを見れないか?と考え、スマホを取り出しググり始めた。
さて日本だと空撮の許可を取らなければ罰せられるけど、異世界だと許可は不要だよなー。
にやり…とニヤけてしまうのは仕方ない、飛ばしたいなーとは思っていたが、購入するなら価格は?とググって「手を出しても許可がいるのか」とガックリしたのも記憶に新しく、諦めた「ドローン」を購入する事にしたのだ。
上空からの映像を撮影できて、遠目からでは飛ぶ魔物の鳥系に見える品…そんなのある筈ないなーとググったら、小さくはあるが機能抜群なドローン(※)を見つける事ができた。
サクっと購入して組み立てようと説明書を見て
「やべ…電池式じゃん」
太陽電池ではなくアルカリ電池を使うドローンだった事が判明し、購入し直さなければならないリョータだった
※=ググった訳ではありませんので、
鳥のようなドローンが存在するか否かは知りません。
あくまでも作者の都合で作った大きさですので悪しからず
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