意外と知られていないベルリン…
ベルリンと聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
ベルリン…と言えば、ベルリンの壁?
ベルリンに来る前は正直それくらいしか僕は思いつきませんでした。
それも、建物はボロボロで街全体が灰色でなんだか暗いイメージ。
物がなくて殺風景な感じを思い浮かべました。
多分それは小さい頃に報道番組で見かけたベルリンの街並みのイメージなのだと思います。
ただ、あれからもう30年近く経っているのです。
初めて旅行でベルリンを訪れたとき、ベルリンの空港に着陸する直前の飛行機から眺めたベルリンの街並みの可愛さに驚き、窓にへばりついてずっと眺めていたのを覚えています。
高さの揃った建物がまっすぐ延びた道沿いに綺麗に並び、手入れの行き届いた建物はカラフルに塗られ、これぞヨーロッパという街並みに感動しました。
そんなわけで、多くの方は僕と同様ベルリンについてあまり知らないのではないかと思います。
今日はベルリンについて軽くお話ししたいと思います。
1.以前は2つの国が存在したベルリン
ドイツは戦後、イギリス、アメリカ、フランス、ソ連に分割占領されました。ソ連はドイツの東側を占領したので、首都であったベルリンはソ連占領地区にありましたが、ベルリンは首都として機能していたため、首都は特別扱いとされ、首都もまたこの4カ国で分割することになったのです。その為、東ドイツの中に飛び地のような形で西ドイツ側に属する西ベルリンができました。
その為にそんなに大きくもない1つの町が2つに国として分断せれてしまったのです。
ドイツが東ドイツと西ドイツに分かれていた期間は1949-1989(1990)の約40年間ですが、政治体制が全く違ったため文化や人々の考え方も異なっていました。
ドイツが統一されて30年以上が経ちますが、未だに旧東側と旧西側では意見の相違がよく見られます。
ベルリンが面白いのは、この1つの街に旧東ベルリンと旧西ベルリンの2つを見ることができることです。
東ベルリンへ行けばロシアや北朝鮮、中国のような社会主義国家によく見られる
、大きな道の両脇に力強くそびえ立つ立派な建物が並びます。
日本で暮らしているとあまりこのような雰囲気を味わうことはできないので、多くの日本人はなんとなく違和感のようなものを感じるのではないでしょうか。
ところが西ベルリン側へ行けば、日本の銀座のようにブランド品店がたちらなぶショッピング街があったり、日本人にとってはお馴染みの雰囲気があります。
この両方が楽しめるのがベルリンの街なのです。
今ではもう存在しない東ドイツという国の名残が感じられるのが東ベルリンであり、その近辺にあるセカンドハンドショップへ行くと旧東ドイツ時代に製造されたたくさんの可愛い雑貨などを見ることもできるのです。
僕はこの旧東ドイツ時代の雑貨が大好きです。今はもう無くなってしまった国で使われていた雑貨達にノスタルジーを感じます。
2. 第2のリビングルーム 〜 café
もう1つベルリンと言えば、町中にたくさんあるカフェです。
ベルリンに住む人たちは第2のリビングとして行きつけのカフェがあるというくらいベルリンにはカフェがたくさんあります。
カフェと言っても日本のようにチェーン店ではなく、そのほとんどが個人経営の小さなカフェです。歴史を感じる古い建物の中にある老舗ではお店の雰囲気を楽しんだり、新しいお店ではサードウェーブの新しいコーヒーの味を楽しんだりすることができます。
また、旧東ベルリンは若い人に人気の地区でもあり、外国人もとても多く住んでいます。カフェへ行ったら、ドイツ語が通じなかったなんてこともあるくらい、たくさんの外国人が住み、働いています。英語が通じると思えば旅行者にも入りやすいですよね。
そこで、おすすめしたい飲み物はミルヒカフェ(Milchkaffee)です。
コーヒーに泡立てたミルクを入れたもので、カフェオレによく似ているのですが、カフェオレはエスプレッソを使うのに対し、ミルヒカフェは普通のコーヒーを使うので、コーヒーはちょっと苦手という方にもとても飲みやすくなっています。
3. 夏のビアガーデン
ドイツと言えば、やっぱりビール。
ドイツのビールは値段も安いし種類も豊富。そしてなんと言っても夏に外で飲むビールは最高です!
僕はドイツに来るまでビールは飲めませんでした。アルコールが全般的に苦手で、ビールは特に味が好きではなく一度も美味しいと思ったことがありませんでした。
ですが、ドイツにはラードラー(Radler)というビールがあります。
ラードラーとは自転車で飲み屋へ来た人が酔っ払って自転車で帰れなくならないようにビールをレモネードやファンタで割ったアルコール度数が低めの飲み物です。
アルコール度数も低いのですが、レモネードやファンタで割っているので飲みやすく、ビールが苦手という方にもおすすめです。
僕は夏にビアガーデンに行ったときだけ、このラードラーを飲みます。
緑に囲まれた爽やかな陽気の中で飲むビールは格別で、毎年ビアガーデンに行くたびにベルリンに住んでよかったと感じます。
ビアガーデンは東ベルリンにも西ベルリンにもたくさんあり、それぞれ雰囲気が違いますので、ビアガーデン巡りをのもまた面白いです。
僕の一番おすすめはZoologischer Gartenの中にあるNeuen Seeという湖近くにあるビアガーデンです。そこは夜になると綺麗な豆電球が点き、とても幻想的な雰囲気になります。街中にある公園の中なのですが大きめな湖もあり、ボートを借りて乗ることもできます。サッカーの試合がある日には屋外にある大きなスクリーンでたくさんのお客さんと一緒にサッカー観戦をすることもできます。
Café am Neuen Seeというカフェと同じ場所にあり、ビアガーデンの季節以外はそこでお茶をすることもできるようです。
少しベルリンがどういう場所なのかイメージが湧いたでしょうか?
まだまだ、イメージが湧かないかもしれませんが、今後も少しづつベルリンについて書いていきたいと思いますので、今後も読んでいただけたら嬉しいです。
今回は一般的な観光地の話はしなかったので、観光地に関しても今後書いてみたいと思っています。
そして、もしあなたが旅行でベルリンに来ることを考えているのであれば、ぜひ夏に来ていただきたい。
ビアガーデンも夏のみの営業ですし、なんと言っても夏と冬で街の景色が全然違います。
冬は裸木ばかりでとても殺風景で寂しい雰囲気です。天気は悪く、太陽が顔を出すことは滅多になく、雨が降っているんだか降っていないんだかよくわからないな天気が続きます。冬の間あまりにも太陽が出ることが少ないので、日の光を一年中浴びて育ってきた日本人は、長い間、太陽を感じることができずに鬱病になってしまう人がいるくらいです。
日本では冬でも太陽が出て明るい日があるのが普通ですが、それは日の本の国、日本特有の天気のようでヨーロッパでは冬は太陽が出ないことが普通なのだとベルリンに住み始めて知りました。
ですが、夏になるとその景色は一変します。ベルリンに梅雨はなく、天気の良い日が続き、町中ありとあらゆるところに緑が溢れます。窓辺には綺麗な花が飾られ、カフェやレストランにはテラス席が出て、あちらこちらで鳥がさえずり、まるでそれはディズニーの世界に入り込んでしまったかのような錯覚に陥るくらいなのです。暑い日でも気温はそこまで上がらず、湿気も低いので日陰に入れば暑さも気になりません。
ただ、天気が悪い日には気温が低かったりするので、夏でも上着は必須です。
ぜひ一度、夏にベルリンへ来てみてください。
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