退職しました!
次の日、朝、仕事開始前にS部長から呼び出されました。係長も。
私の退職の意向が伝わり、その話があるのかと思ったら、違いました。
S部長
「私は、トラックが少し傷が着いたり、凹んだりしても別に構わない、ただ、ただ、これだけはキチンとして欲しいのは、報連相!」
「そこだけ、そこだけはちゃんとして!」
…何いってんだこいつ…
おそらく、前日夕方、私が退職したい意向を別の部長やお偉いさんに流れで話した事を気にくわなく思っているみたいです。
う~ん…どうでもいい!!
私「はい、分かりました」
私「本日は社長と話に来ました、タイムカードは押しません、欠勤でお願いします」
S部長
「そんな事言わないで~、タイムカード押してね、棚卸し、頑張りましょう」
キーンコンカンコーン(チャイム)
なぜだか、退職の話は無かったかの様に仕事が始まりました。
棚卸しが始まりました。
指示が飛び交います、訳がわかりません…
一生懸命、なぜか、私もメンバーに組み込まれていますので一生懸命手伝います。
…………
なぜ? なぜ? なぜ俺に仕事をさせる?
そう思いながら、I部長の指揮下の元、怒鳴られながら、命令に従い動き、数を数えて…
10時の休憩のチャイムが鳴りました。
そこですかさず、上司であるS部長を捕まえ、「退職させて頂きます」
と、伝えました。
理由等、他の部長やお偉いさんから聞いてたのでしょうから、「そうなの…」
と、そして、さっき来たばかりの社長に話に行きました。
社長との退職面談です。
私はハッキリ伝えました。
「退職させて頂きます」と。
社長「どうしてだい?」
私は免許を取り出し、「バン」と机に置き、そしてそれをひっくり返しました。
「もう、フォークリフトに乗りたくありません。無理です。ベテランのフォークリフターの方を雇ってください」
「◯◯さん、じゃあ、トラックでの運搬作業はもうしなくていいから」
私「いやいや、私は、トラックの運転手として入社してるんです!フォークリフトの免許も自費で取って来てるんです!」
フォーク免許を「バン」と再度叩きました。
社長「冷静になってね、嫌でしょ?相手に机バンバンされると、それと、大声を出さないでね、他の人の迷惑だから」
私「あ、すみません」
社長「君に残って欲しい。
君みたいな元気で活発な人はわが社には少ない。どんどん活気づけてほしい。
わが社には他にも人材不足な仕事は沢山ある。
オペレーター、品質管理、メンテナンス員、プログラマー、これだけ沢山、君を必要としている。
何がいい?何をチャレンジしたいかい?」
私
「…………」
話が長くなるので、省略しますが、全部お断りました。全てに理由を述べて。
「すみません、それでも、退職したいです」
社長
「急に言われてもこちらも困るんだよね~」
「何せ昨日だったから、聞いたのが」
私 ??
まだ2週間しか居ないのに何が困るんだ?
まだ何も任されていないし、制服や帽子、安全靴、それどころか、フォークリフトの免許まで自費で取ってきたんだぞ!?
社長「う~ん…じゃあ、月曜日、最終結論を教えてくれ」
私「いえ、辞めます」
社長「いや、月曜日、それまでじっくり、ご家族、両親ともう一度、もう一度!真剣に話して、考えて、答えを聞かせてくれ」
私「…いや………は、はい」
社長
「よし、それじゃあ、仕事に戻ろう」
私
「社長~、部長にも朝から言いましたが、今日はタイムカードを押していません、欠勤です。社長と話しに来たんです」
社長「いやいや、今日は棚卸しだから、君も仕事をしてくれないと困る」
私「あの~…私、進退で悩んで悩んで寝てないんです…ふらふらで仕事して、もうこんな腕の大怪我等したくないんです。帰らせてもらいます。」
社長「そうか…仕方ないな」
「月曜日、回答をくれ」
そういい、私は会社を後にしました。
日曜日1日、妻と何度も話しました。
妻は聞いてきます、残る道はないの?と
…確かに、人間関係は良い、S部長以外は。
給料はそこそこ、ボーナスもまあまあ、退職金制度もある…
辞めても、また繰り返すかもしれない、今より良い求人は無いかも知れない…
でも今日は日曜日、ハローワークも空いてない
…辞める前に一度ハローワークに行こう。
火曜日、病院にも行こう。
月曜日の朝、7時過ぎに係長に電話しました。
私「月曜日回答との事だったが、水曜日に回答する様にしたから、社長に伝えて欲しい」
係長
「分かった、ゆっくり考えていいよ」
私
「すみません、ありがとうございます」
その後、朝から実家に行き、事情を説明し、相談しました。
両親の反応は「もういいんじゃない?」
…俺…とりあえずハローワーク行くから
と、ここで、係長から電話がありました。
係長
「社長が今から来いと言ってるけど…」
私
「えぇ??今から?」「わかりました!…」
両親に「今から会社に来いだって」
両親
「うわっ、ほら…こんな会社もう辞めなさい」
急いで会社に行きました。寝間着です。
社長
「月曜日、回答するって話しだったよね?」
私
「日曜日、妻とさんざん話し、回答が出ませんでしたので、水曜日に回答すると、朝、上司の係長に連絡しました」
社長
「そういう大事な話は、私に直接連絡くれないと困る」
私
「??いや、私は土曜日、部長から注意を受けました、それは報連相に関してです」
「水曜日に回答する、と、係長に連絡するのは当然かと思いまして」
「会社を休む旨は、仕事開始時間前が基本だと思いますが、私は係長の携帯番号しか知りませんので、そうしました」
「今日も棚卸しでお忙しいだろうと思い、仕事開始後に会社に電話して、社長を電話係に探して貰う手間、社長に電話応対をして貰う時間、そこも考え、仕事前に連絡したんですが、絶対に直接社長に電話しないといけないのであったならば、そこは、申し訳ありませんでした」
※面談の内容を全部書くと話が長くなるので、省略します
社長
「で、進退はどうするの?結論は水曜日に貰えるの?」
私
「いえ、今決めました」
社長
「うん、どうするの?」
私
「辞めます!!」
社長
「や、辞めるのね…(汗)大丈夫?あなた、それで?」
私「大丈夫じゃないです、でも、今日、こうやって来させられたのも、別に電話でもいいじゃないですか?こうやって冷静に話してるふりをして、威圧している社長、貴方の元では、仕事をしたくありません」
社長
「そうか、分かった、じゃあ、28日付けで退職でいいね」←28日…先週土曜
私
「はい、今まで、ありがとうございました」
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