畜生奴隷ー獣人(リュンクス)

 サピエ王国に存在している畜生奴隷。それはサピエ起源戦争に置いて戦った相手であるリュンクスだ。


 まずはリュンクス自体の説明をしよう。

 このリュンクスという種族を考えるに当たり参考にした動物は、まーお判りに成るだろう。リンクス・・・つまりオオヤマネコだ。

 本作内で使用する為に、色々と設定を落とし込んでいる為に、実際のリンクスの生態とは違う場合があるのでそこをここに記す。


 サピエ王国にいるリュンクスには大きく分けて2種類の亜種が存在する。

 草原や森林などに生息する、フラーリュンクス。フラーの意味はドイツ語で平坦。

 山麓部の岩場が広がる地域に生息する、シュタインリュンクス。シュタインの意味はドイツ語で石。


共通した特徴。

 筋肉質の身体。

 手足が長く一見平均的な人間種と同じように見えるが、その実かなりどっしりした体躯。

 耳は頭頂部に2個一対あり先端部分から黒色の飾り毛がある。

 尻尾の先端部分も耳の飾り毛と同様に黒色になっている。

 口と鼻が少々突出している。典型的な猫の顔。

 ヒゲは口の周りに数本ある程度。これは視覚が人間種と同様のレベルまで進化したため退化したか?。

 ガチケモナー歓喜全身モフモフ。

 身体能力はかなり高い。跳躍力やバランス感覚に優れる。

 身長は大人で平均百二十cm~百三十cmほど。

 オスの方がやや小柄でしっかりした体形になる傾向。

 オスの胴体前面は白色になっている。これはフラー・シュタインどちらの亜種でも同様。

 メスの方はやや大柄でしなやかな体系になる傾向。

 メスの胴体全面の毛は雄とは違い白色になっていないが、オスに比べると乳房の部分の怪我薄くなっている。

 乳房は四つで人のお腹の位置に二対四つある。乳房の大きさはそれ程大きくないが、身ごもると大きくなる。

 一回の出産で三匹~五匹程出産する。この為生まれたばかりの赤ちゃんは非常に小さい(二百g程)。がその代わり成長はかなり早い。

 生後三年程で大人と変わらない体躯へと成長し繁殖が出来るようになる。

 食性は肉食。植物も食べなくはないといった感じ。ほぼヒューマンと同じ食生活が可能。

 ただしカカオが食べられない。下痢・嘔吐、症状が酷いと痙攣することも。

 寿命は平均して三十歳前後。栄養状態が良いと平均的なサピエ王国人と同等になるが。このようなケースはシュタインリンクで且つ、貴族に愛玩目的に飼われる必要がある。

 通常は十五~二十歳ほど。

 発情期は存在しない。人間と同様のサイクルで生理が来る。

 

フラーリュンクスの特徴

 体毛は赤茶や茶色。全身に黒い斑模様がある。

 持久力に優れる。

 リュンクスの大多数はこのフラー種。


シュタインリュンクスの特徴

 体毛は灰色や白。フラー種に見られる斑模様はない。

 瞬発力に優れる。

 リュンクスの中でシュタイン種は希少種。


リュンクスの奴隷としての扱い。

 畜生奴隷という言葉通り、彼らの扱いは一部を除き畜産動物扱いに近い。

 人間種よりも純粋な(スキル補正などに因らない)身体能力が高い為、様々な事に利用される。

 フラーリュンクスは農奴を始めとして様々な場面で重宝されている。

 シュタインリュンクスはその希少性故に貴族が愛玩動物、ペットとして買っていることがある。まー用途は色々と・・・。

 またサピエ王国人からは人に猫の特性を持った獣人という感覚でなく。

 猫が人の形を真似るようになったと考えられている。

 このような身分で飼われている彼らは服を着させられることは無い場合が殆ど。


 愛玩目的の場合を除き、奴隷として売られる際に耳の飾り毛を切られる。

 これによってリュンクスの奴隷のあかしとされるようだ。


 飾り毛があるリュンクスは他のリュンクスを見下すようになる個体もいる。

 中には知識奴隷として成功する個体もいる。極々まれな例だが。

 この愛玩目的で飼われたリュンクスの中には、貴族によっては服を着させられ着飾っている者もいる。


 与えられる食料は老齢で潰したラマの肉と嵩を増すために、飼料用のトウモロコシなどが与えられる。というか殆どトウモロコシが主食と言ってよいレベル。

 愛玩目的の方のリュンクスは、下手な農民よりも豪華な食事を与えれることも。


 子供頃は奴隷商人の下で商品として育てられるので割と食料事情は良いが、成人して売りに出されるとあまり宜しくないようだ。

 これは畜生奴隷を購入するのが農民の場合である。

 鉱山奴隷の場合は、貴族が管理官という事もあり、多少は良い状態だと言えるかもしれない。貴族によるが。


 繁殖は基本的に専門職となる畜生奴隷が管理している。

 通常のリュンクスは奴隷として売りに出される前、生後一年前後でオスは種リュンクスの用途に利用されるもの以外は去勢される。※この中で一部の者は貴族に男娼として売りに出されることも。

 メスの場合は、通常の販売時でもそういった用途で使用される頻度が高い為に去勢はされない。(ノンプレイヤーとは子供が出来ない。プレイヤーとは出来る。プレイヤーキャラクターとは出来ない。)

 種リュンクスはその一生を畜生奴隷商人の下で過ごすことになる。この商人の管理の下日夜子供を増やす為に、行為を行い続けている。


 サピエ起源戦争が起こった切欠の原因はリュンクスが肉食だったからだ。

 サピエ王国の周囲は峻険な山脈に囲われている為、個体数が増えると食糧難になりやすい。

 この為リュンクスは本来であれば危険度の高い人間種を食料にする必要に迫られたのだ。

 サピエ起源戦争は文字通り種としての存亡をかけた戦いだったのだ。

 サピエ起源戦争後期に現れたメアリの工学系魔術を目の当たりにしたリュンクスはすぐさま負けを戦意を砕かれてしまう。

 その後は奴隷商人たちの手によって奴隷化され、利用される道へと入ってしまう。


 見た目のイメージ、身長の高いがっちりとした体躯で精悍な顔つきのアイルー。

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