スキルについてーメニウ教の抱える問題
ノンプレイヤーはプレイヤーがいないと新たなスキルを発現する事だ出来ない。
※一度でも発現したならば、プレイヤーがいない状態でも獲得可能だが、継承に失敗した場合失伝してしまう。この為サピエ王国ではスキル至上主義のメニウ教がかなりの権限を保有して国教となったいる。
スキルでは無く純粋な技術としてならば自分たちで習得が可能。(習得の簡便さ。能力補正等の存在がある為、スキルに因らない技術は余り発達していない。)
少し分かりづらいかと思うので例を挙げて説明をしよう。
例えば、職業の料理人についている人がいるとしよう。
この人はスキル炒めるや、切る等を習得している。しかし、過去プレイヤーが居た時に煮るや揚げるのスキルが発現しなかった為に、煮る料理や上げる料理の味が落ちてしまう。
といった具合だ。
そして、もしこの料理人がスキル至上主義者だった場合、煮るや揚げるといった料理を一切しなくなる。
※サピエ王国の国教はスキル至上主義のメニウ教だ。この事からサピエ王国は色々な面で歪さがある国と言えるだろう。スキルが無ければやりもしないのだ。
セキシとは、スキル発動時にスキル使用者から零れる光の事である。
言葉通りに赤紫の光を放つのだ。
例えば、剣術というスキルを発動したとすると、身体全体がセキシに輝く。そして、セキシの輝きが増すごとに剣術のスキルがより強い状態となる。
また、スラッシュ等の武器や防具などを対象にしてスキルを発動する場合は、対象の武器や防具などがセキシに輝くことになる。
そして、魔法などを使用する場合、音声発動の場合声を発するときに口腔内が輝く。文字や紋章を発動の鍵とした場合は、この文字や紋章がセキシに輝く。
使い方
「セキシがここまで強く出るとは、余程の徳を積んだのだろう。」
「ふっ、未だにその程度かセキシが無駄に溢れているぞ。」
スキル発動の仕組み
スキルを発動するにはまず、スキルを習得しないといけない。
習得をするためにはスキルを習得した者から、継承を行う必要がある。
サピエ王国内でこのスキル継承はメニウ教の司祭の特権とされており、教会によって厳しく管理されている。
さて、それでは実際の継承についてなのだが、この継承に関してもスキルが必要である。「スキル継承」というスキルを習得する必要がある。
基本的にこの「スキル継承」というスキルはメニウ教の司祭が独占していて、司祭以外の物は取得させないようにしているようだ。
ただ、モグリの継承屋というのがいるともいわれている。※メニウ教では異教徒として扱われている。
メニウ教はこのモグリの継承屋の摘発を行っているが、中々全ての継承屋の摘発が出来ないでいる。
メニウ教の教会でスキル継承を受けるためにはお布施が必要になる。
農業や料理などを始めとする生活に根差したスキル継承は比較的安価な値段に設定されているが、戦闘系のスキルはかなり高額となっている。なので戦闘系のスキル保有者で継承によってスキルを保有しているものはかなり裕福な存在という訳だ。
これとは別に自己の鍛錬によって過去に発言した事のあるスキルを習得することも可能だが、この自己習得はかなり難易度が高い。というか、プレイヤーの下に居ない状態だから習得するための補正が掛らないのが理由。
その上、メニウ教は自分たちの権益を犯すこの自己習得に対して余り良い顔をしない。お布施が貰えないからだ。
では、どうやってこれを見分けているのかというと、これもスキルである。
スキル継承管理というスキルでスキルが継承して習得されたものか否かを判定している。また、このスキル継承管理というスキルを付与された聖具(メニウ教がそう呼んでいるだけ。これは魔道具です。)によっても判定が可能。
この聖具は司祭や異端審問官がサピエ領内で産出される水晶に付与することが多い。これは見た目的なことを考慮してメニウ教で好まれるやり方である。つまりわざわざ水晶を選んでスキルを付与して聖具(魔道具)を造る必要はない。
因みこのスキル付与にもスキルが必要。※「スキル付与」というスキル名
そしてこのスキル管理のスキルで分かるのはスキルが継承で与えられた者かどうか、継承した親がだれであるかなどが解る。
この能力を使用してメニウ教はスキルの継承を管理している。
そして、モグリの継承屋に関してメニウ教は、異教徒として処理される。継承屋からスキルを継承した場合も異教徒扱いになる。
自己習得したスキルに関しては見逃される。そう見逃されるという言葉通り、お目こぼしで許してやってるという感じである。ただしこれは赤紫派に限った話であり、無光派は自己習得を推奨している。
この辺りも赤紫派と無光派の仲が悪い原因となっている。
因みに、無光派の司祭もスキル継承を持っているが、赤紫派の司祭に比べるとその使用頻度はかなり低い。
このメニウ教の行っているスキルの管理は、実質愚民政策と言ってよい状態となっている。その為スキルの自己取得の難易度が高い事もあって、平民の能力はかなり低い。
では、実際にスキルを使用するというプロセスに入ろう。
まず内なる神を意識する。(メニューウィンドウを開く。)
神へスキル使用を願う。(メニューウィンドウを開いた状態でスキル使用を意識する。)
この二点だけである。後はスキルが発動して効果が表れるという具合だ。
訓練(徳)を積めば色々と応用が利くようになってくるようだ。
スキルへの理解度などが低いと、スキル間での違和感が大きくなる。
これはどういうことなのかというと、○○流派の足運びをしている最中に、××流派の剣の振り方をするような感じだ。
例としては、スキル基礎剣術発動をした。これにより剣を扱う為の体捌きを行う。そして、中級のスキル(と仮定)ワイバーン・スラッシュを使用すると。足さばきは初級なのに、剣戟は中級の者となる。先ほど書いた流派の違いとは少々違うが、この場合だと、素人の足さばきで指南を受けた剣術家といった具合になる。
職業習得の仕組み
職業を習得するにはいくつかの方法がある。
生まれた時から獲得している物。
これはメニウ教に置いては最も尊いとされている職業で、内なる神による生誕の祝福と呼んでいる。※所謂天職。
次にスキル継承や習得によって変化する場合だ。
これは獲得したスキル構成によって変化する物で、スキル継承で職業が変化するのはメニウ教では「神の思し召し」と祝福される。
最後に転職。
これもメニウ教の司祭が行う。行う為には「職業変更」のスキルが必要。そのうえで転職をする側に、素質が求められる。
先天性の素質は言葉通り生まれながらにしてもつ才能に起因する。後天性の素質は保持しているスキルに起因する。
人によってはスキルを習得しても職業が変化しない者もいる。より少ないスキル習得数で自然に転職するのは、その職業に対して素質があると思われている。
故に希少性の高い物や、有用な職業へと自然に変化した存在は天才扱いされる事さえある。
例として、「賢者」「剣聖」などなど。
さて、スキルや職業について書いてきたが、このサピエ王国に於いてこの辺りの事はメニウ教が管理している。
この管理から外れたものは異教徒と呼ばれたり、悪魔と蔑まれる。
なのでメニウ教に於いて、赤紫派と無光派の対立はかなり深刻な問題となっている。
今はまだ無光派の信者が少数の為に、奇特な存在として扱われる程度となっているが、無光派の信者数が多くなり赤紫派がこれに危機感を募らせたらどうなる事やら。
最後にスキルについての設定を考えていたのに、なぜか宗教問題の設定になったか、というか、絡めるつもりではあったのだが、思いのほか勝手に筆が進んだのが原因だ。
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