七つの軌跡

しんしん

第1話 プロローグ


闇が広がっていた……。



1日目、はじめに神は天と地を創造した。

2日目、神は大空を創った。

3日目、神は海と大地を創り、大地に草と樹を芽生えさせた。

4日目、神は太陽と月と星を創った。

5日目、神は動物と鳥を創った。

6日目、地の獣、家畜、土に這うすべてのものを創った。そして、全ての生き物の支配者として、8人の人間を創った。

7日目、天地万物が完成し、神は安息した。そして、この日を聖別した。


神が行なった天地創造の7つの軌跡。そしてその続き……。



8日目、神は世界に飽きた。変化を求め神は、7日間に渡る“軌跡”にちなみ、7人の人間に『奇跡』という力を与えた。



子供の頃、誰もが教えられる説話。


その誰もがふと疑問に思う。


「残りの一人は、どうしたのか。」


『奇跡』を与えられなかったもう一人の人間は、何故、何も与えられなかったのか。


天地創造から、現在まで伝わる謎。故に永遠の謎とされていた。



しかし、この説話を初めて聞いた一人の少女は、こう言った。


「最初の闇はどこから生まれたのか。」








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