第34話 運命の黄色い糸 十九

 「幹子さん、だっけ?何か素敵な女性だったけど、私友香さんの方が親近感あったなあ…。」

「分かる、それ!」

俺たちは、そんな他愛もない話で、帰りの歩き道、盛り上がった。

 …あと、一応確認したのだが、俺と由利加との間の糸は、さっき見た幹子さんと圭太との間の「青」ではなく、相変わらず「黄色」だ。

 「うん?どうしたの克也?」

「え、いや、何でもねえよ。」

全てに鋭い由利加も、さすがに「糸」の秘密までは見抜けないらしく、そう言う俺に不思議そうに微笑みかける。

「まあいっか。とりあえず、私こっちだから。また電話するね、克也!」

「おう、またな由利加!」

そして、俺は家へと帰った。

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