第23話 運命の黄色い糸 八

  そして、到着した最初のダブルデート先は…、カラオケハウスだ。

 これは圭太と何度目かのデートの打ち合わせの時に電話で話したことであるが、

『えっ、カラオケに行くの!?

圭太お前、俺がカラオケ苦手なの、知ってんだろ!』

『悪りぃ克也。でも、俺の彼女がどうしても、4人で行きたいって言うから…。

 あ、でも、彼女も歌そんなに上手くねえから、安心してくれよ!』

『わ、分かったよ…。』

 …はっきり言って、(前にも言ったが)俺は歌が上手くはない…というより、音痴だ。

 「私、私の彼氏も含めて、大勢でカラオケ、行きたかったんです~!」

友香さんは、満面の笑みで、そこに着くなりそう言った。その無邪気な顔を見ると、

『まあ、とりあえずいっか…。』

と、俺も思ってしまった。

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