徒然なるままな日常
久世音糸
改札の中のおっさん
~ある日の登校中~
「うわ、なんか改札混んでると思ったらただでさえ少ない改札1個点検してんじゃん、最悪。」
「あー、バックれたか。」
「え?何の話?」
「いやさ、自動改札機の中って実はオッサンがいるんだよね。」
「なにそれきもい、こわい」
「いやいや、そういう猟奇的とかホラーな話じゃなくってさ、改札って昔は人の手でばちこんばちこんやってたわけじゃん?その系譜で今も実は中であれやってるのよね」
「なにそれ初耳だし、それはそれでホラーなんだが、それで?」
「それがまぁ見ての通りラッシュの時とかあんな感じでさ、めっちゃキツイらしいのよ。しかも駅って常に人の出入りがあるじゃん?その中で仮にも自動改札うたってるのに人が出てきたらまずいとか何とかで始発から終電まで休み無しの超濃厚ブラックで。まぁその代わり時給はめちゃくちゃいいって話だったり表の世界で生きていけない人間がやってるだとか色々噂はあるのよね。」
「結局ホラーっちゃホラーな話だな、現代の闇的な部分で。」
「まぁそうなんだけどさ、それでまぁ結構な割合でバックレるやつが出てくるんだとか、だからさ、結構頻繁に見るじゃん?自動改札のメンテナンスだかなんだかって。」
「まぁ、確かによく見る光景ではあるな。でもさ、PASMOとかSuicaとかICOCAとかああいうIC系はどういう理屈でなってるん?」
「あーあれね、中のおっさんが気合いで読み込んでる。」
「飛んだな。」
「飛んだね、いや、意外とこれが出来るらしい、というかそもそもできる人しかあそこに入れないって話らしいのよね。」
「いや、流石にキツイなそれは。」
「流石にキツかったねこれは。」
「で、オチは?」
「あぁ、えっとね、あそこの改札って時々臭うじゃん?そういう事って話。」
「あー、最悪だなそれは...」
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