ゲーマーズサバイバル

録青蛾

Reスポーン



暑い。

とりあえず暑い。

夏の日差しが体を刺す。

日差し? 日差しはあり得ないか。

「日差し!?」

おかしい、俺の部屋は絶対に日差しは通らないはずだ。

立地が悪いから。


あれ、ここどこだよ。


南国か?


周りを見渡しても、人影は無い。

海岸?

何処の島だ?


暑かったので上着を脱ぐ。

ふぅ、一旦冷静になろう。

そもそも何故着替えてる?

なんで寝間着じゃな

「拉致されたぁぁぁぁぁぁ!



叫んだ。


ーーー


本当に誰も居ない。

探索してみたが、本当に何も無い。


島なのは確定だろうが、何処か分からない。

沖縄とかなら人...居るよな?


歩くしかやることが無い。


辛い。


いくら高校生とはいえ、数週間前までは中学生だったんだぜ?

まじかよ。

泣きそうだった。


せめてスマホ...も無い。

食べ物も無い。

飲み物も...無い。

海水ぐらいだよ。


ダメだ。


諦めて大きな石に座る。

はぁ。

このまま俺、帰れないのかな。

SOSって書いておこうか。


「!?」

足音。

誰か...いるのか。

微かな希望にすがり付かないわけにはいかない。

どうにか帰るんだ。

家に。


森のほうだったよな...行くしかない...よな。

森を駆け抜ける。


抜けた先で見たものとは。

何かいた。


「何...だこいつ」


まずい。


まるで恐竜だ。


いや、ばれていないから大丈夫か。

とりあえずその生命体を観察する。

この島で初めて出会った生き物だし...


明らかに肉食っぽいが。


「え、こんな生き物いたっけ?」

俺の記憶が正しければもうこういうのは、恐竜的なのは居ないはずだ。


高さ俺二人分くらいだから...3m以上は確定。


赤い甲羅。


ずらーっとならんでいる牙。


怖い目。


肉食だ。


離れた方が良いよな...?

仕方ない、海岸まで戻ろう。

生き物が居るとわかっただけでも収穫だ。


パキッ


小枝ちゃん...今じゃないじゃん?


「うわぁぁぁぁぁ」

死にたくない死にたくない!!!


ドス、ドスという足音がすぐ後ろから聞こえてくる。


死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくないい!!!


お母さん、お父さん。

ごめんなさぁあぶな!!


うわ、避けれてよかった...


何だ?何が飛んできた?


だが、見る暇は無い。

現に後ろから...あれ?

足音が消えた。


「何が起こったんだ...」


考える暇も無い。


後ろをそろりと見てみると。

「死んでる...?」

「死んではないよ」

死んではないのか...じゃあ一体


え?


「誰!?」


振り返ると、そこには妙な姿をした人(?)が立っていた。

妙な姿、だろう。なぜこんな暑い島で、



ウサギの着ぐるみを着ているのか。


「や、はじめまして、虎威です。」








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