第15話墓場の鬼火


また、鬼火が現れた。鬼火は人を燃やし消えた。

ある日の事だ。鬼火の現場に居合わせた私たちは、鬼火を見つけ追跡した。

鬼火は墓地の方に消えていった。私たちは墓地の中に入ると、消えた鬼火を探した。

鬼火を見つけたのは、ある墓の前であった。

墓の中にスゥーと消えた。墓の前に来ると、その墓石には名がなかった。

墓の前には一枚の鏡とひとつ財布が残っていた。

この場所にまた明日来ることにして、今日は帰った。

だが、次の日墓の場所に行ったのだが、その墓は消えていた。

都市伝説によると、(あの世の怨者)と言う夜中二時に、殺されて死んだ人間の遺品を名無しの墓に置き鏡を備えると、その殺され怨みの人間が鬼火になり、殺した人間の元へ行き、火だるまにするのであった。

ただ、置いていた鏡を朝になって、取りに行かなければならないのだが、それまでに他の誰にも触らせてはならなかった。

だが、あの日墓の前で私は鏡を触っていた。

あの墓で呪いをした人間は、誰だか知らないが、無事ではないかもしれない。

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