黄昏草子

闇咲紫祈

輝くものは

輝いて見えるのは、

いつも手に入らないもの。


手に入らないから輝く。

だから手に入ってしまえば

輝きは一瞬にして消えてしまう。


なのに


人は輝いて見えるものを欲しがる。

その輝きが永遠のものではないと知っていても。


自分が持っていなくて

他の人がもっているもの。


自分はわからなくて

他の人がわかるもの。


欲しくて欲しくて堪らなくなって、

人は手に入れようと努力する。

いろいろな手を使って、

たくさんの時間を浪費して、

その輝きを手にしようとする。


でも、結局、

手に入ってしまえば輝きは無くなって

人は無関心になる。


あんなに欲しがって

あんなに努力して

あんなにキラキラと輝いて見えていたのに。


なんて虚しいものなんだろうね。

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