第113話:心臓の音
雨梨目線___
僕ら研究職は言うまでもなく待機だ。倉庫から備蓄部隊へ渡すために用意をしている途中。視界に見慣れた四人と四頭が見えた。つい、足を止めて外を眺めていた。
「行ってらっしゃい。」
その声が聞こえたのか凛音が振り向く。つい、見られたくなくて柱の影に隠れた。心臓が馬の歩く音のように高鳴る。その音さえ、この音が交差する中でも、凛音なら拾ってしまいそうだ。心臓の音が落ち着き、こっそり外を再度除くと、そこにはもう四人は見えなかった。
「気をつけてね。大切な先輩方と凛音。」
ぎゅっと手に力を入れてまた足を進めた。彼らが帰ってくるのを待とう。僕は今それしか出来ないから。
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