ロリとショタボと夕焼けと

波瑠陽

第1話 生まれた故郷で

私は、三年前に家を出た。母は私を産んだ時、私の身代わりのように死んでしまった。父は母の死が私のせいだと私を責めた。そしておととし、ガンで亡くなった。


私は父の記憶があまりなかった。当たり前だ、まだ6歳だから。私の住んでるspo02星では、母星地球より知能の発達が早く進むよう、妊娠3ヶ月の時、母親の体には強化物質が埋められる。私の母が死んだのはその強化物質のせいだった。医師が注射を打ち間違えたらしい。母の体には普通の摂取量の二倍の強化物質が埋め込まれ、体がその容量に耐えきれずして死んだ。今考えたらとても可哀想だ。そう考えたら自分の存在がとても嫌になる。だから、いつもベッドに埋もれて、携帯をいじり、日々を過ごしている。


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僕は学校が嫌だった。みんなは僕を虐める、それしか考えていないようだった。だから僕は不登校になっていた。高校一年生。青春真っ盛りだったはずの僕の運命は、1人の男によって最悪の方向へと向いていた。あの男さえいなければいいのに。そんなことばかり抱え、今日もひとり自室の窓際に座り、外を眺めていた。開拓工事の真っ最中、いつまで見ていても飽きないのではないかと、優輝は感じた。

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