第6話
そうだ本当はカッパのが正しい
他人をばかに出来る人間じゃないんだ僕は、
僕が間違っていたんだろう駄目な僕が社会に入ろうなんて間違っていた、僕に素晴らしい所なんて無い、僕は人の話を理解するのが出来ないし人の気持ちもわからない、自分の感覚は自分の中心でしかない、今まで突き詰めれる所まで突き詰めて尖らした感性は今では吐きけがする、生きるって間違っていたんだろう、人の気持ちなんて理解し合える分けがないんだ、僕が解らないのに、勉強は全くやる気が起きなかった、今まで逃げてばかりいた、どうすれば変われんのか、僕の暮らした井戸の中から想像した池の姿は良いことばかりに思えたけれど、救われようと渇望して出た所で自分自身は変わらないから井戸に居たころ染み付いた匂いは池の中ではひどく目立つだろう
喋り方もまるで相手にされない、相手を納得させるだけの理由なんかひとつも出せない
池の者に井戸の感覚で話をすれば笑われるだろう、逃げてばかりしてきたことに変わりは無いのだから池の者からしたら井戸の者はろくなもんじゃないと決めるはずだ、当たり前の事だろう、井戸の側の僕が池の者を馬鹿にするのは僕の根性の悪さだろう、井戸の者でもこらえ続け結果を受け入れる者もいる、井戸の底で瀕死でたゆたうのもいるそれが井戸の常識でそんな中から努力の結果を決めつけて逃げ出したのが僕だ、頭が悪いのでズルいし努力から逃げる奴だ生きるためだと嘘を付く、嘘をつかずに生きてみたら僕は認めてもらえただろうか、僕は何故生きるかはとても自分勝手で、度重なる批判に堪えかね自分の弱さに気付き言い訳して労働から逃げた挙げ句自分の生きる意味を守る大事な盾すら壊されて生きることを諦めた文芸の人間が詠みとく事を諦めたその人間の真理とも言える見果てぬ思考が欲しい、僕がたどり着いてみたい、一切の理由はただの興味だ、どんなに遠ざけようが芽を摘まもうが必ず僕は年をとる事に引き込まれて行っている。
井戸の中であっても見れる唯一の宇宙だった
んだ、底の無い大宇宙は人間の深層にある
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