南イタリアの島で亡き母とうり二つの女性と過ごすーOne Italian summer : by Rebecca Serle

読了感が爽やかで、読むと、少し前向きになる小説です。夏にぴったり!


あらすじ

ケイティの母親が亡くなった。母親はいつも明るく、家をきれいにデコレートし、おいしい料理を作る、彼女にとって完璧な母だった。母の死にショックを受けたケイティは、夫を置いて母と行くはずであった、イタリアの小さな島への旅行に1人で出かける。母が何度となくその美しさについて語り聞かせ、再訪を望んでいた場所だった。


そこで彼女は、母の若い頃に瓜二つで、名前も同じのインテリアデザイナーキャロルと知り合い、親交を深めていく。島のホテルを買い上げようとしているアダムとのアヴァンチュールを楽しみつつ、キャロルの正体が気になって仕方ないケイティは、彼女と友人関係を深めていくうちにショックな事実に気づく。



この小説、とても読みやすいというか聞きやすくて、南イタリアの島の魅力的な景観、そこで過ごす人たちの生き生きとしたアクティビティの描写が秀逸。ああ、南の島に行きたい、って思います。オーディオブックを聞いたのが真冬の鬱々とした気分の時だったので、精神的に助けられました。離婚を考えている女とお金持ちの男性のアバンチュールなんて、ロマンス小説なら吐いて捨てるほどあるのですが、ロマンスが中心じゃあ、ないんだな……。









ネタバレ注意かも:

山田太一の「異人たちとの夏」っぽいイメージのお話です。


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