この絵でこの設定で活劇もの?!「かんかん橋を渡って」
以前から気になっていた伝説の漫画、「かんかん橋を渡って」をシーモア読み放題で読んでしまいました。すごい!なんだこれ?!ちょっと見てみて!
絵柄からして普通のほのぼのした主婦の話かと思いきや。同居の姑のわかりにくい嫁いびりから始まって、町全体が特殊なルールに縛られていることが明らかになり、さらには新妻が仲間を集め、協力して嫁いびりに対抗するうちに、町の秘密が明らかになっていくというもの。主人公の姑は町一番の「おこんじょう(意地悪)」と言われる人物。でもその嫁いびりも実は……。
何が面白いかって、嫁姑ランキングなるものが存在するのです。主人公は家族からのけものにされた嫁の自室が廊下というお宅、家の中がどんどん姑の拾ってきたがらくたでいっぱいになっていくお宅などを目にします。で、持ち前のコミュ力で嫁同士のネットワークを気付いていくうちに、かんかん橋で他地域とつながるその地域が、ただ単に選民意識の高い、変な慣習がある土地柄というだけでなく、異常な権力が働いてことに気づくんですよ。
この話は嫁のよきにつけ悪しきにつけ成長を描いていて、純真で人当たり良く元気な主人公が、仲間たちの様々な問題を解決するうちに、「人を操り物事を進めていくこと」に快感を覚える自分に悩んだり(姑がそれを示唆するのよね。自分と同じだとね)敵が大きくなるにしたがって、姑に対する見方もかわってくるの。
いやー。夫は何してんだって思うほど、女が強い話なんだけど、だんだん荒唐無稽な話になっていくのが面白くて、全部読んでしまいました。大胆なストーリーでおすすめですよ。最近ドラマ化された「やんごとなき一族」と主人公の人物像は近いんだけど、「やんごとなき一族」のほうが親しみにくい設定で現実的な話で、「かんかん橋をわたって」親しみ易い設定で非現実なお話だなと思いました。
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