私のことを覚えていますか

「私のことを覚えていますか」by東村アキコ 3巻まで

 今や大人気の東村アキコ先生の「私のことを覚えていますか」が、3巻まで出ましたよ。「子供の時に好きだった年下の男の子が有名な俳優かもしれない」というお話です。


話自体はシンプルで、芸能ゴシップニュースサイトのライターであるはるかが、俳優Soraの子供の時代の写真を目にしたことから、彼が小学生の時自分を好きだと言ってくれて、その後夜逃げ同然に引っ越してしまった「こうちゃん」ではないかと疑い始めたところから物語が始まるのです。「こうちゃん」の遥への美しい告白のエピソードや、子供時代に幼馴染の猫作から、こうちゃんへの自分の好意をからかわれた思い出などがつづられていきます。


遙がこの謎を追っていく下りで、幼馴染の猫作の家を訪問して写真をあさったり、帰省の際は車を出してもらったりするんですけど、猫作は遥の事を明らかに好きなんです。でも遥は、猫作が嫌い!なんですよね。


その理由は3つ下のこうちゃんの事を遥がカッコいいと褒めた事を猫作がからかったから。嫉妬ですね。そのネタで遥は吐くまで猫作に泣かされたと。


普通のレディース漫画なら、「それは子供のころの話だし」ってことで、「遥が厳しい状況にあるとき猫作が遥に告白」して猫作とくっつくと思うんです。

でもそれだけだと正直、面白くは、ない。


女の子って、自分にひどい事した人の事は忘れないと思う。

「好きな子の事はいじめたい」は男側の勝手な言い分だなぁ。


いいよ、別にいじめても。でもあとあと告っても受け入れてもらえるかね?

ましてや吐くほど泣かせるってよっぽどよね。


大人になった今は、呼び出されればホイホイ車出してあげてるからワンチャンある?


気軽に家に来る仲だし、その子の親、俺のワイナリーで働いてるから、いける?

いやいや。そりゃナイね。


遥が田舎に帰ってきて猫作を足代わりに使ってるのは、親密だからじゃない。

償わせてるのよ。だから送ってもらおうがちっとも感謝なんかしていない。

猫作が自分の事好きなのもいい加減わかってる。

でもどうでもいいから勘違いさせておく。


遥が猫作の誘いを断るたび、猫作が「いいよ俺も用事あるし~」とか言い訳するのも、

どーーーーーーーでもいいの。

嫌いの究極は無関心だよ。


でもでも、有名俳優とゴシップライターがくっつきました、秘密の交際が始まります、ってのも嘘くさいですよね。あきらかに俳優Soraはこうちゃんと同一人物なんだけど。

話の風呂敷をどう畳むのかな?


1 こうちゃんとつきあう

2 猫作と結婚

3 どちらとも付き合わず転職。出世。

4 まさかのダークホース、マルオと付き合う


さあ、皆さんは何番だと思う?

実は東村アキコ先生は「海月姫」でも「東京タラレバ娘」でも、主人公が好きな男と付き合うまでは描いてないのよね。今回ももしかして…?




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