中学・高校⑤ 受験生

高校2年生になった4月1日の夜、K氏にリビングに呼び出された。


どうせ「勉強を頑張れ、成績を下げるな」という旨の内容であろう。聞くまでもない。


自分のチャンネルを「はいはい、わかりました。頑張ります(棒)」モードに切り替え、適当にあしらっていた。


あらかた話が終わったあと、K氏は言う。「頼むぞ。今日からお前は受験生だからな」と。


ん???


頭いっぱいにハテナが浮かぶ。今、この人「受験生」って言った?この前まで高1で今月から高2になる自分に、「受験生」って言ったよね…


イヤイヤ、さすがに毎日毎日「勉強しろ」って言っていたもんだから頭おかしくなったんか?一年間違えとるやんけこいつ。


そう思いながら「いや春から高2なんですけどwww」と失笑しながら言う。


するとK氏は表情を一切変えず続ける「世の中の高校生はな。しかし、トップを目指すお前は高3になった時点で大学に受かる学力を身に着けなくてはいかん。だから高校2年の1年間も受験生として生活しろ。俺も受験生として接する」と。


口の端に笑みを浮かべた顔がこおりつく。こいつのおかしさはレベルが違うと。


この先2年の事を考えると頭が痛くなった。

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