【其の三】

 


私ゃ夕顔

主ゃ朝顔よ

見頃時頃に

ズレがある




いくら栄えた

帝国だって

士気が下がれば

色褪せる




陰でこそこそ

するから浮気

めんと向かえば

コシがある




米の二合は

釜でも炊ける

小目の二号は

けやせぬ




あんた入れ歯で

わしゃ枯れ尾花

そんな彼でも

いればいい




わたしゃ柳よ

土手いる柳

こんなところに

どているの?




梅雨は明けても

気持ちは晴れぬ

主の気持ちも

つゆ知らず

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