【其の二】※一八 (イチハツ)アヤメ科

 


わたしゃアヤメよ

ぬしゃ一八イチハツ

一か八かで

ショウブする




君は届かぬ

高嶺の花よ

せめて上げたや

高値の花を




差しつ差されつ

酒酌み交わしゃ

頬に日が射す

紅が注す




ぼくは和尚に

拾われた犬

オテにオスワリ

フセ布施をする




わたしゃ畑よ

ぬしゃ農機具よ

スキスキスキで

田が痩せる耕せる




君は紫陽花

移り気な花

そのきにさせて

きが変わる




愛の旅路に

明かりは要らぬ

主の恋路が

灯を点す

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