第54話 中出し?

鈴木「(俺が契約書を受け取ると、明彩と涼葉さんが緊張しながら、じっと見守っていた。冷静になれ! 深呼吸だ! これは、妹と付き合う契約書だ。サインしてしまったら、本当に言い逃れが出来なくなる。今一度、この契約書を確認しておかないといけない。)」


――契約書――

◯交際の決め事

交際は4年間を義務とし、私が18歳になった時点で結婚すること。


◯交際の破棄

4年間に満たない場合に交際を破棄する場合は、6ヶ月前に申し出での必要があり、解約金・100000円を支払う。


◯浮気

異性との積極的な交流があった場合、罰金10000円を支払う。もしくは、1ヶ月の監禁と下の毛を剃る刑とする。


◯性行為

週に6回の義務がある。

おもちゃの使用は、任意。

ただし避妊具は持参し、中出しのみを許可する。


……

………………………………

………………………………………………………………


鈴木「(全部受け入れられないが、特に最後のは間違いだろ? 中出しのみを許可する?! 卑猥すぎて、言葉に出来ない。明らかに文面の繋がりも不自然だ。となると、これは契約書の不備。よって書き直す必要がある。よしっ! なんとか乗り切ったぞ!)おいっ……穂香。ここ見ろ。変だろ、これは……。」


穂香「うぅんと……。お、お兄ちゃんの――ド変態!!!!」


鈴木「(パンチで壁まで吹っ飛ばされた。せっかく教えてやったのに! え……? すぐに顔を真っ赤にした、穂香がすすすっと寄って来た。どうした?! 耳元までくると、明彩たちに聞こえないようにひそひそ話し始めた。)」


穂香「ぉ、おにぃちゃん、ひとつ確認。」


鈴木「……?」


穂香「中出ししたくないのぉ?」


鈴木「はい、したくないです。(ここはお兄ちゃんとしてのプライドを保てたぞ!)」


穂香「中出し、してくれないの?」


鈴木「ダメ!」


穂香「じゃ書き直してくる!」


鈴木「(お、おい。そんなに急がなくても、また来年とか……。いっそ忘れてもらってもいいんだぞ……。ってそんなこと、言えないよな……。)」

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