高校1年生
高校生!
4月になり、俺は高校生になった。とはいえ、通っている学校は中高一貫で、高校から入学した生徒は1年生の時は別クラスになるので、あまり高校生になったという実感はない。中学の卒業式も高校の入学式も形式的なものであった。そして安達・松永・尾崎も高校生になった。3人とも高校生のメンバーがすでに通っている某高校に進学した。
俺自身は高校に入るにあたって、硬式野球部に入部した。
◇ ◇ ◇
4月も半ばとなった頃、一般入試で高校から入学した生徒と女子マネージャーが入部した。これで1年生は
「私が監督の
続いて部長・副部長・コーチ、そして主将の3年生も挨拶をする。そして新入部員がそれぞれ自己紹介をする。
「
こう俺は自己紹介をした。自己紹介は五十音順で俺が最初だった。そして最後に女子マネージャーの自己紹介を行う。
「しかし、今年はマネージャーの新入部員が多いですね~」
と、部長の
この日は歓迎会が終わると解散し、俺は寮に戻った。まだ夕方の6時を回ったばかりである。そしてしばらくして、レッスンや仕事を終えたメンバーが続々と帰ってきた。
「そういえば優っち、野球部なんだって?優衣さんから聞いたよ」
と夕食時、松永がこう言ってきた。俺は「そうだけど」と言い返し、
「暇だったら試合見に行くわ。楽しみにしててね」
と今度は尾崎が言った。それに対し俺は、
「・・・どうだろうな。1年は相当な実力がない限り夏までは試合に出られないみたいだからな」
と言う。そして安達は、
「やっぱ優くん、かっこいいな・・・私も頑張らなきゃ!」
と言った。
◇ ◇ ◇
そして数日後、俺は日笠監督に呼ばれて昼食後に職員室へ向かった。日笠監督は、
「相川、1年の中ではお前が一番体力も実力も群を抜いている。上級生にひけを取らない。それにお前、内野は全部守れるし投手も外野もできるみたいだな。これからバンバン試合で使っていくぞ」
と俺に言ってきた。そして俺は授業が終わり、練習が始まるまでのわずかな時間、安達・松永・尾崎に、
「監督にこれから試合に使うぞって言われた!」
という内容のLINEを送った。そして3人からは、
安達「おめでとう。頑張って!」
松永「おめでとう!レギュラー目指して頑張れ!」
尾崎「この前高校生になったばかりなのにもう?すごい・・・」
という内容のLINEがすぐに送られたのは言うまでもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます