JKと植物モンスターの日常ライフ ~種を買ったら異世界のモンスターだった件~(#JK植物)

ミレニあん

成長記録 一日目

第1話 植物に噛まれると痛い

 ……何じゃこりゃ……口?


 水をやったら口としか言いようがない緑色の物体が出てきた。何だがゲームのパッ〇ンフ〇ワーに似ている。

 しかもよく見ると口がもごもごと動いていて……植物なのにまるで動物みたい。


「…………」


 本当に何これ、モンスターか何か?


 いやこれは夢なんだろう。うん、きっとそうだ。

 それか風で揺れて動いているように見えているだけだ。何で水やってすぐに成長したのかはともかくとして。

 試しに触ってみよう。こういう植物は触っていて楽しいはず……


 ――ガブッ!!


「あいたああああ!?」


 噛み付いてきた!? 明らかに植物の葉っぱで噛み付いてきた!?


 やっぱりこの葉っぱ、口なんだ。しかも今でも獲物を狙っているようにパクパクしている……完全に危ないよこれ。


 いずれにしても夢じゃないみたいだし、これからどうしよう。正直捨てたいけど、下手に放り出して被害なんて出たら……。 


「……よし」


 ならばこうしよう。


 私は植物をビニール袋に入れた後、きつく縛って密封する。それからベランダにそれを放置。

 もう夜なので出歩くのは危険。なのでとりあえず朝までここに置いて、それからお店の方をこれを持って行こう。明日は学校休みだし。


「……何も起こりませんように……」


 放置している間に起こらない事を祈りつつ、私はそっとベランダを後にした。


 


 -------------




 あれから不安を抱えながら夜を迎えた私。

 朝起きた後、すぐにベランダに置いた植物を確認する事にした。さすがにあそこから変な事にはなっていない……


「……なってたよ」


 はずだと思っていた私が馬鹿だった。


 明らかに植物が大きくなっている。両手のような二つの葉っぱが生えている。ビニール袋を突き破っている。ウネウネと動いている! 

 一体この植物何なの……絶対に日本の物じゃないよね……というかこの世界の物ですらないような。


 私はこの奇妙な何かを見て、こうなった原因を思い返しながら立ち尽くすしかなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る