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目次
もし、わたしがいなくなったら
もし、わたしがいなくなっても
泣かないでください
追いかけないでください
思い出さないでください
どうか忘れてください
いいえ、
嘘です！嘘です！
泣いて欲しい
追いすがって欲しい
想い出に浸って
どうか、忘れないで
ああ、なんて身勝手な、わたしでしょうか
それでも耐えられないのです
あなたの中から
わたしが少しずつ薄れて
わたしが無くなってしまうことが
傲慢なわたしは
いつまでもあなたを
わたしのものにしていたい
わたし以外を見ないままで
わたしと共に墜ちて欲しい
などと。
墜ちるのはわたしだけでいいのに
そんなことはわかっているのに
それでも離さないと泣き叫んで欲しい、と。
あなたはどうするのでしょうか
独り墜ちねばならぬなら
知らぬ間に粉微塵（こなみじん）になりたい
わたしがいたことさえ残さずに
忘れられることがないように
何もまったく無かったように。
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