歌えない鳥

この得体の知れない怯えを

勝手に震える身体を

どうすれば止められるだろう

喉が詰まって

声が上手く出ない


翼が朽ちても歌があればと

鳥は空を見つめながら思った

飛べなくなっても

この声だけは

たどたどしくとも

あの果てまでへと


抜け落ちた羽根が散らばっている

風に舞って飛ぶ先は

届かなかった彼方なのか


うずくまる鳥

うつむいて

歌えない鳥

くこともできず

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