ヒーローの詩

揺れる川に 高架下 河川敷 揺れ動く 心臓が2つある。

橋から女の子が自殺した。


うわって思ったけど、それは人形で

野良猫にエサと間違えられた。


咥えられた人形の涙すら乾いた心情と、汚れた肌が

ぼくとお揃いだからっていう、

なんとなくの理由で助けてみた。


助けたっていっても彼女に心臓はないし

そのまま食べられたいと思っていたのかもしれない。


でも、まあ。

目のやり場に困るから、とりあえず紙のドレスを着させてあげた。

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