第20話 四章 幕間



「ったく、まさかお前に助けられる日が来るとはな」

「油断し過ぎなんだよ、バーカ」



無遠慮に頭を撫でる手を払う。

無骨な手は、嫌いじゃなかった。だけど、未だ子供扱いされているようで嫌だったから。



「そうかもな……」



その声が寂しげに聞こえたのは気のせいだったか。



「そろそろ見習いも卒業だな。トレジャーハンターとして一皮剥けたみたいだし、あっちの方の皮も剥いとくか?」

「なっ……! はあっ――!?」

「はっはっは! なに、お前もいい歳だ。そろそろ女の素晴らしさを知るいい機会だろ。今回手に入れたお宝も相当な値打ち物だしな。パーっと稼いでパーっと使う。それもいいトレジャーハンターの条件だよ。教えただろ?」

「使うってのは、酒や食い物で十分だろ」

「なんだ、ビビってんのか?」

「び、ビビってねえし!」



いつまで経ってもオッサンは見透かしたようなにやにや笑いを止めない。

見栄を張り、一緒に行った美人のお姉さんがたくさん居るお店。

オッサンは一人のお姉さんに結構な金額を渡して耳打ちした。

入口で立ちすくむ俺ににやりと笑って振り返った後、別のお姉さんと部屋へと消えて行く。



オッサンが耳打ちしたお姉さんの際どい服装から目が離せなかった。そのお姉さんに言われるがまま、部屋へと連れ込まれる。

冒険の疲れ、余計なプライド。そういった何もかもを吸い取られる。女のなんたるかを教え込まれた夜だった。




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