第5話 屋根より高い高いばあ

『子供の日に鯉のぼりを立てるのは、江戸時代の武家に町人が対抗したのが始まり』


 江戸時代の武家では、七歳以下の子供がいる場合、家にのぼりや吹き流し(よく風の強さを測ってる奴)を目印として立てる風習があった。

 しかし武家以外にはそれらが許されなかった為、代わりとして鯉のぼりを立てるようになった。

 鯉は滝を登る習性があり、子供達にそんな上昇志向を持って欲しい、勇ましくあって欲しい、強く会ってほしいとの願いが込められていたと言う。


 今となっては、ひな人形然り、鯉のぼり事体をなかなか見なくなってきた。

 やはり家から物を減らし、すっきりとした環境での生活が流行っているからなのだろうか。

 確かに、一年に一度しか使わないクリスマスツリーや、それらイベント毎の道具を押し入れに貯め込む事は、この令和の時代に沿わないのかもしれない。

 しかしそれでも、子供に強くなってもらいたいと思う親心は、いつまでも消えて欲しくないものである。

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